川崎近海汽船（株）と栗林商船（株）は2002年10月を目途に両社共同による釧路／仙台／東京／名古屋／大阪航路の運航を開始致します。
栗林商船（株）は予てより物流合理化、モーダルシフトの推進を図るべく、釧路航路に大型新造船を投入し、本船の速力及び船腹の能力増強に努めると共に配船頻度を大巾に増やし、主要荷主である製紙メーカーをはじめとする利用顧客へのサービス向上を図って参りましたが、期を一にして川崎近海汽船（株）でも同様に建造後13年を経過した「本州丸」及び昨年末迄日本製紙釧路工場向けに就航しておりました「広洋丸」の代替計画を検討致しておりました。
現下の四囲の経済環境を勘案致しますと、現在本州丸と略同一航路に配船中の栗林商船（株）との協調を図り、より一層の顧客サービスの充実と拠点間輸送の拡充を計ることが本航路の配船構想とも合致するため、両社で提携の可能性を模索致しておりましたところ、此度、両社間で共同運航に係る基本的合意が成立、併せて釧路発の主力荷主であります王子物流株式会社、日本紙共販株式会社両2社のご理解を得るに至りましたので、去る12月18日、川崎近海汽船（株）は日本内航海運組合総連合会12月期公募に本州丸代替船の新造を応募致したものであります。
この結果本航路に投入の船隊は「神明丸」「神瑞丸」「神泉丸」及び「本州丸」代替船の4隻により釧路から王子製紙（株）、日本製紙（株）の巻取紙を直積方式及びシャーシー方式の併用により本州各消費地向に輸送、復荷として新聞、段ボール古紙をはじめとする製紙原料及び一般雑貨、商品車の輸送を行う予定であり、本船隊就航後は関係荷主の利便性向上に一段と寄与出来るものと確信致しております。
新造本船要目及び配船計画案は下記のとおりです。

以上

本件に関する問い合わせ先

川崎近海汽船　 （取）内航第二部長　田村 周三　3592-5852
栗林商船　 （取）第一営業部長　安部 二男　3201-1653

竣工予定時期	平成14年9月
（1）船体主要寸法	全長×巾×高さ×喫水=約163m×26.6m×21.3m×6.8m
（2）総トン数	約12,500トン
（3）載荷重量	6,500トン
（4）船級／航行区域	NK/限定近海
（5）満載航海速度	約21ノット（85％MCR、シーマージン20％）
（6）貨物積載量
ケース1 ケース2 ロール紙 約2,000トン 0巻 12Mシャーシー 124台 155台 乗用車 202台 202台
（7）車両甲板クリアハイト
A甲板： 乗用車積載 （2,300m/m ） B甲板： シャーシー積載 （4,200m/m ） C甲板： シャーシー、巻取り紙積載 （4,200m/m ） D甲板： シャーシー、巻取り紙積載 （4,200m/m ） E甲板： 乗用車積載 （2,200m/m ）
（8）主要機器
主機関 中速4サイクル（12PC4-2B） 21,617馬力 船首ランプウエイ 左舷（強度50t車両） 1式 船首水密扉 　 1式 船尾ランプウエイ 左舷（強度50t車両） 1式 倉内スロープウエイ （1） A〜B、C〜D、 D〜E甲板間 固定式スロープウエイ 3式 （2）B〜C甲板間 はね上げ式スロープウエイ 1式 巻取り紙固縛装置 エアバック装置 仕切扉 （スライド式×4ヶ、ヒンジアップ式×4ヶ） 1式 船体減揺装置 フィンスタビライザー（8.75m2） 1式 バウ＆スタンスラスター 各18トン相当 　 ジョイスティック操縦装置 　 1式 冷凍コンテナ給電装置 220V & 440V 各24個 推進器 4翼可変ピッチプロペラ 1式